プログラマに話しかけるタイミングについて

これはまぁ、非常に難しい問題ですけど、いろいろな要素があります。タスクスイッチコストがかかる作業中に話しかけられるのが問題なのです。

作業の難易度について

1. プログラマの作業はひたすらコピペレベルな非常に簡単なレベルがあります。このレベルの作業をしている時は話しながら作業する事が可能なので話しかけてもらっても全然OKです。

2. ちょいムズだけど集中が必要な仕事

 それほど頭を悩まさなくてもいいのだけど、話しながら作業が出来ないレベルの仕事もあります。この場合は、まぁ、タスクスイッチのコストはそれほど高くないので話しかけられてもあまり問題ありません。

3.結構難しい集中が必要な仕事

脳内のワーク領域全般を使った複雑なプログラムを行っている場合はタスクスイッチコストは非常に高くなります。このような作業をしているときに、話しかけられると頭の中で展開された複雑なワーク用データを一度格納しないといけないので話しかけられると困ります。

4.さらに時間のかかる難しい仕事

ここまで難しくなって来ると、脳内のワーク領域では足りなくて、もう体に染み付いたような状況になって行きます。ワーク領域自体をあまり使わなくても慣れきっているので、タスクスイッチコストは低くなります。そのため話しかけられてもたいした問題ではありません。

5.イヤイヤやる難しい仕事

本人の気が向かず、イヤイヤやる難しい仕事は非常にタスクスイッチコストが高くなります。まず、モチベーションアップをしなくてはならず、モチベーションを上げた所に、さらにワーク領域に考えを展開してそれから作業を始めなくてはならない為です。ようやくやる気が出て始めた仕事を横から口をだされて中断されると、ああ、せっかくやる気が出たというのに、という怒りの感情がさらにモチベーションを下げてしまうため非常に辞めて欲しい状況になります。

また、集中して作業する事は長時間行う事が出来ないので、集中して仕事をしているなぁって言う時から数時間経てば集中力は下がって来て飽きた状態になります。いろいろ考えた結果不要になった考えも残っていてそれは記憶から消した方が良い訳ですけど、残っているわけです。ストレスといってもいいでしょう。このような状態の場合は一度仕事を休んで気分転換をしたほうが作業効率があがったりします。他の作業があるならそちらの作業に切り替える絶好のタイミングでもあります。

仕事をしているときは特に話しかけて欲しくないタイミングと話しかけて欲しいタイミングというのがあって、そのタイミングが悪いと困る訳です。

話しかける内容について

話しかける内容によっても良い悪いがあります。

・差し入れでこれ食べてくださいとか言う話は、ありがたい事が多いです。五臓六腑に染み渡るありがたい。もっと頑張ろうって気持になったりします。
・どうでもいい世間話も、悪くないですが、忙しいときにどうでも良い話を永遠とされるのはさすがに困ります。
・嫌な込み入った話を嫌な込み入った作業をしているときにされるのが最悪のケースです。脳内は疲れているのにも関わらず難しい事を考えているというのにも関わらず、そこに突然難しい別の事を持って来られるのは溜まらなく困る事です。我慢ならないくらい大変な作業をさせられているところに、我慢ならない話をねじ込んで来られたら、切れる事もあり得ます。

このように、一見集中中のプログラマでもその内部状態は異なります。また、話しかける内容によっても結果は異なるのです。

だからまぁ、今話しかけてよいですか?
という話をして、いいよ、ちょっとまって、駄目という話が重要です。

いつも、いいよって行ってくれる人に好かれていて駄目って断る人には嫌われているって訳ではないのです。

でも、駄目ってタイミングを増やせばやはり嫌われてしまいます。話しかけるタイミングを変えてみたりするのがよいでしょう。ご飯のタイミングとか、お茶したいタイミングとかトイレに行って帰って来たタイミングとか出社したタイミングとか帰るタイミング等はかなり話しかけるのに良いタイミングですけど、移動中も考えたい時もあるし、考えながら移動して来て直ぐ作業したい事などもあるのでその時々によるんですよね。

ちょっと待ってとか、駄目だっていうタイミングが多いのがプログラマっていう仕事なのではないかと思います。